自民党総裁選への出馬会見で改めて「皇位継承の男系固執」を表明した高市早苗ですが、皇統問題において、実は彼女には大きな「功績」があります。
平成18年(2006年)1月27日の衆議院予算委員会(小泉内閣当時)の議事録
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigirokua.nsf/html/kaigirokua/001816420060127003.htm
このリンク先では高市早苗の質問による質疑が記録されていますが、特に当時の内閣官房長官だった安倍晋三とのやりとりが、とーっても興味深いです。
一部抜粋します。
高市
(愛子さまが即位されたらという仮定の流れで)女系の祖先というのは小和田家ということになりまして、今回の法改正によりまして、二代目で天皇陛下直系の祖先は女系も男系も両方民間人になるという可能性がございます。
また、いろいろ外で発表されている論文ですけれども、男親から男の子供、つまり男系男子に限って正確に受け継がれてきた初代天皇のY染色体というものはそこで途絶をしている、こういう状況になるんですね。
私は、男系の血統が百二十五代続いた万世一系という皇室の伝統、この伝統も恐らく天皇の権威というものの前提であったんだろうと、こう感じているんですけれども、官房長官は、この皇位が古代より百二十五代にわたって一貫して男系で継承され続けてきたことの持つ意味、それから、皇室典範一条が男系男子による皇位継承を定めている理由、これは何だったとお考えでしょうか。
高市氏、2006年当時の「目新しい珍説」だった神武天皇のY染色体論を、しっかりと議事録の残る国会で言い放ってくださっておられたてまつっていたんですね。
そこに対する、当時の内閣官房長官だった安倍氏の答弁
安倍
憲法においては、憲法第二条に規定する世襲は、天皇の血統につながる者のみが皇位を継承するということと解され、男系、女系、両方がこの憲法においては含まれるわけであります。
憲法における皇位継承の「世襲」には男系、女系の両方が含まれるという政府見解を、安倍晋三氏から引き出していたのは高市早苗氏でした。
いやー、いい仕事してる!間違いなく、高市早苗最大級の功績と言えるでしょう。
この後に続く安倍氏の答弁も、また重要。
安倍
皇位継承につきましては、国家の基本にかかわる事項であります。天皇が内閣の助言と承認のもとに内閣総理大臣や最高裁長官の任命、国会の召集など重要な役割を担う以上、どのような事態が生じても安定的に皇位が継承されていく制度でなければならない、このように考えています。その意味で、皇太子殿下の次の世代に皇位継承資格者が不在であるという不安定な状態は早期に解消される必要がある、このように政府として考えているわけであります。
紀子さまの(悠仁さまの)ご懐妊が発表されたのは、この直後の2月7日。注目すべきは、この時点で次世代の皇位継承者は0人であったにもかかわらず、「旧宮家系男系男子を養子に」といった観点は一切示されていません。
「次世代が0人」であった時点で論外だった「養子案」を、お一人となった悠仁さまを「人質に」するような形で強弁することが、果たしてゆるされるのか?
総裁選の行方はわかりませんが、「高市早苗という政治家の最大級の功績」と言えるこの議事は、このタイミングにおいて広く認知され、議論につなげるべきものと思います。





















